llms.txtとは。書き方・設置手順・効果の考え方

執筆: 株式会社センダー(AI・データを活用したマーケティング支援)

「llms.txtとは何か」に先に答えます。llms.txtとは、サイトの概要と主要なページを、AI向けにMarkdown形式(見出しや箇条書きを簡単な記号で表す文書形式)でまとめ、サイトのルート(独自のドメインの直下。例えばhttps://example.com/llms.txtのような場所)に置くテキストファイルです。検索エンジン向けのページとは別に、AIのクローラー(AIがウェブ上の情報を自動で収集するプログラム)やAIエージェント(AIが自律的に情報を調べたり作業したりする仕組み)が読みやすい形で、自社の情報を整理して提示する、という考え方にもとづいています。

ただし、llms.txtは業界団体や検索エンジン各社が正式に策定した規格ではなく、2024年9月にAnswer.AI社が提案した仕様です。この記事では、仕組み、robots.txt・sitemap.xmlとの違い、対応状況と効果の考え方、書き方、設置手順、注意点までを順に解説します。2026年8月時点の情報です。

llms.txtの仕組み

llms.txtは、次の3点で成り立つ仕組みです。

サイトには、すでにクローラー向けの仕組みとしてrobots.txtとsitemap.xmlがあります。llms.txtは、この2つとは役割が異なります。

項目robots.txtsitemap.xmlllms.txt
役割クロールの許可・拒否を指示する全ページのURLを一覧で通知するサイトの概要と主要ページを要約して提供する
想定する読み手検索エンジン・AIのクローラー全般検索エンジンのクローラーAIのクローラー・AIエージェント
記述形式専用の簡易書式XMLMarkdown
内容許可・拒否のルールのみURLと更新日時などサイトの説明文、ページ一覧と説明文
標準としての状態検索エンジン各社が広く準拠する事実上の標準検索エンジン各社が広く準拠する事実上の標準提案段階。正式な標準化団体の規格ではない

robots.txtは「入ってよいか、だめか」を伝えるファイルで、内容の説明は含みません。sitemap.xmlは「どのURLが存在するか」を一覧で伝えるファイルで、こちらも各ページの内容までは説明しません。llms.txtは、クロールの許可とは別に、「このサイトが何のサイトで、主要なページはどこにあるか」を要約として渡す役割を持ちます。

対応状況と効果の現実

llms.txtの標準化は、まだ途上にあります。robots.txtやsitemap.xmlのように検索エンジン各社が広く準拠している状態とは異なり、対応を公式に表明している主要なAI検索サービスは限られます。ここでいう「対応を表明する」とは、AIの検索・回答機能が実際にllms.txtを読み込み、回答の生成や引用元の選定に使っていると、サービスを提供する企業自身が明言することを指します。

Googleは、AI Overviews・AIモードを含む自社の検索機能のためにllms.txtを設置する必要はない、という見解を公式に示しています。設置してもGoogle検索での表示や順位が有利になることはない、という立場です。ChatGPTについても、自社のクローラーがllms.txtを読み込んで回答の生成に使っていると明確に対応を表明している例は、当社が確認できる範囲では見当たりません。

サイト側でllms.txtを設置する動き自体は増えていますが、設置しているサイトはまだ少数派です。

llms.txtを設置したことによって、AIの回答内での引用や言及が増えるという直接の因果関係も、現時点では確認されていません。

ここまでは事実として書きました。ここから先は、当社の考え方です。

効果を保証できる段階ではないことを踏まえたうえで、当社はllms.txtの設置を推奨しています。理由は3つです。

  1. 作成・設置のコストが小さい: テキストファイル1つを書いて置くだけで、ページの改修や開発を伴いません
  2. 自社情報を構造化して整理する練習になる: 会社概要・サービス・主要ページを要約して並べる作業は、他のLLMO対策(見出し階層の整理・構造化データの実装)にも共通する、情報を要約・構造化する基礎作業です。概要を1〜2文にまとめ、主要ページを選んで説明文を付ける作業は、トップページの説明文や構造化データの説明項目を整える作業とも重なります
  3. 対応が広がった場合に先行できる: ChatGPTや他のAIサービス、AIエージェントでの対応が今後広がった場合、すでに設置しているサイトは早い段階で対応できます。なお、Googleは自社の検索機能でllms.txtを使わない立場を明確にしているため、この理由はGoogle以外のAI検索サービスを想定したものです

設置するかどうかを判断するときは、「今すぐ効果が出る対策」ではなく、「コストが小さく、当面のマイナスがない対策」として位置づけることを推奨します。

llms.txtの書き方

llms.txtの基本構造は、次の4つの要素で構成されます。

# サイト名

> サイトの概要を1〜2文で

## セクション名

- [ページ名](URL): このページの説明を1文で
- [ページ名](URL): このページの説明を1文で
  • 見出し(#): サイト名や会社名を1つだけ書きます
  • 概要(>の引用形式): サイトが何を提供しているかを1〜2文で説明します
  • セクション(##): 「サービス」「実績」「コラム」のように、ページをまとめる単位ごとに見出しを分けます
  • ページの一覧(-の箇条書き): 「ページ名: 説明」の形式で、1ページ1行に並べます

当社(sender.works)のllms.txtも、この型に沿って作成しています。見出しに会社名、概要部分に事業内容の要約を置き、続けて「サービス」「実績」「コラム」「会社情報」の順にセクションを分け、各行にページ名・URL・1文の説明を並べています。実際のファイルはhttps://sender.works/llms.txtで公開しているので、構成の参考にしてください。

ページ数が多いサイトでは、すべてのページを載せる必要はありません。主要なページ(サービス紹介・料金・よくある質問・主要なコラム記事など)に絞って、説明文を添えることを優先します。

記載する言語は、サイトの本文と揃えることが基本です。サイトが日本語で運営されているなら、llms.txtも日本語で記載して問題ありません。ページ名や説明文をサイトの実際の内容と異なる言葉で書くと、AIがllms.txtの記載とページの本文を突き合わせたときに、不一致として扱われる可能性があります。

設置手順

設置は3つのステップです。

  1. テキストファイルを作成する: 「llms.txt」というファイル名で、上記の構造にそってMarkdown形式の文章を書きます。文字コードはUTF-8で保存します
  2. サイトのルートに配置する: サーバーの公開ディレクトリの直下(トップページと同じ階層)に配置し、自社のサイトのアドレスの末尾に「/llms.txt」を付けたURL(例: サイトがhttps://example.comなら、https://example.com/llms.txt)でアクセスできる状態にします。フォルダの中に置くと、正しいURLで読み取れません
  3. ブラウザでアクセスして表示を確認する: 自社のサイトのアドレスの末尾に「/llms.txt」を付けたURLにブラウザでアクセスし、書いた内容がそのまま文字として表示されることを確認します

WordPressで運用しているサイトの場合、方法は主に2つです。1つは、llms.txtの生成に対応したプラグインを使う方法です。もう1つは、サーバーの管理画面(ファイルマネージャー)やファイル転送ソフトを使って、wp-config.phpと同じ階層(公開ディレクトリの直下)に直接ファイルを配置する方法です。プラグインを使う場合も、設置後に手順3と同じ方法でブラウザから表示を確認することを推奨します。

llms.txtを書くときの注意

3点、注意が必要です。

  • 更新を続ける: サービス内容やページ構成が変わったら、llms.txtの記載も直します。サービスの追加・終了、会社名やドメインの変更、主要ページのURL変更があったときは、あわせて見直します。古い記載が残っていると、AIに実際とは異なるサイト像を伝えることになります
  • 誇大な自社紹介を書かない: 「業界No.1」のような主観的な評価を書いても、AIは他の情報源(比較記事・レビュー・SNSなど)と突き合わせて回答をつくります。実際の事業内容と一致しない記載は、他の情報源との不一致として扱われる可能性があります
  • 機密情報・非公開情報を書かない: llms.txtは公開ファイルです。ログインが必要なページ、社外秘の資料、顧客の個別情報を含む内容は書きません

よくある質問

llms-full.txtとは何ですか

llms.txtの提案には、拡張版として「llms-full.txt」という案もあります。llms.txtがページの一覧と説明文による要約であるのに対し、llms-full.txtは主要ページの本文をまとめて1つのファイルに集約する、という考え方です。llms-full.txtも、llms.txt本体と同じく提案段階の仕様であり、対応状況も同様に限られます。

llms.txtを設置すると、検索順位やAI引用は上がりますか

直接の因果関係は、現時点では確認されていません。Googleは自社の検索機能のためにllms.txtの設置は不要という見解を示しており、設置したことと、AIの回答内での引用・言及が増えたことを結びつけて検証した公開データも見当たりません。llms.txtは「効果が確認された対策」ではなく、「コストが小さく、当面のマイナスがない対策」として位置づけて設置することを推奨します。効果を測る場合は、GA4でのAI経由流入の計測や、主要な質問に対するAIの回答内容を定点観測する方法があります。詳しくはLLMOとは何か。仕組みと対策の全体像で解説しています。

robots.txtでAIクローラーを拒否している場合、どうすればよいですか

robots.txtで対象のAIクローラー(例: GPTBotなど)を拒否していると、そのクローラー自体がllms.txtを取得しない可能性があります。拒否の範囲がサイト全体に及んでいる場合は、llms.txtも含めて取得されません。また、llms.txt内で紹介しているページ自体が別途拒否されている場合、そのページへの案内は機能しません。llms.txtを設置する際は、robots.txtで対象のAIクローラーを拒否していないかをあわせて確認することを推奨します。

まとめ

  • llms.txtとは、サイトの概要と主要ページをAI向けにMarkdown形式でまとめ、サイトのルートに置くテキストファイルです
  • 標準化は途上にあり、Googleは自社の検索機能のために設置は不要という見解を示しています。ChatGPT等についても対応を明確に表明している例は限られ、設置による検索順位やAI引用への直接の因果関係も確認されていません
  • それでも、作成・設置のコストが小さく、自社情報を構造化する練習にもなるため、当社は設置を推奨しています。対応が広がった場合に備える意味合いは、Google以外のAIサービスやAIエージェントを想定したものです
  • 書き方は、見出し(サイト名)・概要・セクション・ページ一覧(URLと説明文)の4要素で、更新を続けることと、誇大な自社紹介・機密情報を書かないことが注意点です

llms.txtは、LLMO対策全体の中では1項目にすぎません。自社でできる他の実装項目はLLMO対策のやり方。実装チェックリスト22項目にまとめています。LLMO対策の全体像を先に知りたい場合はLLMOとは何か。仕組みと対策の全体像を、自社の現状を確認したい場合は当社の無料LLMO診断をご覧ください。対策の実行を依頼したい場合はLLMO対策サービスでも支援しています。

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