GA4のキーイベントとは。設定手順と、よくある4つの間違い

執筆: 株式会社センダー(AI・データを活用したマーケティング支援)

キーイベントは、GA4で「成果」として数えるイベントのことです。2024年に「コンバージョン」から名称が変わりました。問い合わせや購入をキーイベントに指定していないと、GA4は流入数しか教えてくれず、施策が成果につながったかを判断できません。設定は管理画面から数分で終わりますが、**カウント方法の選択と、指定するイベントの選び方を間違えると、実際より多い数値が出続けます。**2026年8月時点の情報です。

ラッコキーワードのデータ(2026年8月時点)をもとにした当社調査では、「GA4 キーイベント」の月間検索数は170で、12か月で+124%でした。同じ期間に「GA4 使い方」は480で-30%、「GA4 コンバージョン 設定」は210で-29%です。名称変更にともなって、調べる言葉が移っていると見込まれます(根拠: 上記3語の12か月変化率)。

キーイベントとイベントの違い

GA4では、サイト上で起きたことがすべて「イベント」として記録されます。ページの表示(page_view)、スクロール(scroll)、クリック(click)などです。この中から、自社が成果とみなすものを選んで「キーイベント」に指定します。

イベントキーイベント
記録のされ方条件を満たすと自動または設定により記録イベントのうち、指定したものだけ
数え方発生回数発生回数(カウント方法により1セッション1回にもできる)
レポートでの扱いイベントレポートに一覧表示セッション数に対する割合(CVR)が自動で計算される
上限実質的な制限なし1プロパティあたり30件まで

キーイベントに指定して初めて、GA4は「キーイベント数」「セッションのキーイベント率」といった指標を計算します。指定していない場合、これらはすべて0のままです。

何をキーイベントにすべきか

指定するのは、事業の成果に直結するものだけです。BtoB(法人向け)のサイトであれば、次のようになります。

イベントキーイベントにするか理由
問い合わせフォームの送信完了する商談につながる直接の成果
資料請求の完了する(分けて数える)問い合わせとは検討段階が違うため、別イベントで
電話番号のタップ検討実際の架電につながったかは確認できない点に注意
CTAのクリックしない到達しただけで、成果ではない
フォームの入力開始しない途中離脱を含むため
ページの表示・スクロールしない関与の指標であって成果ではない

**迷ったときの基準は「その数字が増えたら、売上または商談が増えたと言い切れるか」です。**言い切れないものは、キーイベントではなく通常のイベントのまま追います。

指定するものが多いほど良いわけではありません。1件の問い合わせで複数のイベントを同時にキーイベントにしていると、成果が実際の何倍にも見えます。これが後述する二重計上です。

設定の手順

手順1. 該当するイベントが記録されているか確認する

GA4の管理画面の「イベント」から、対象のイベントが一覧にあるかを見ます。無い場合は、まだ記録されていません。フォームの送信であれば、Googleタグマネージャーなどでイベントを送る設定が必要です。

新しく設定したイベントは、GA4のイベント一覧に表示されるまで24〜48時間かかることがあります。すぐに反映されないからといって設定を作り直さないでください。

手順2. キーイベントとして指定する

管理画面の「キーイベント」から、対象のイベント名を指定します。イベント名は完全一致で指定するため、表記の揺れ(大文字小文字、アンダースコアの有無)に注意します。

手順3. カウント方法を選ぶ

キーイベントには2つのカウント方法があります。

カウント方法数え方向いている場面
イベントごと発生した回数をすべて数える購入など、1セッションで複数回起きても、それぞれが成果になるもの
セッションごと1セッションにつき最大1回問い合わせなど、同じ訪問での再送信を重複と見なしたいもの

問い合わせフォームでは、送信エラー後の再送信や、確認のための二重送信が起こります。**「セッションごと」を選ぶと、これらが重複して数えられません。**購入は、1回の訪問で複数の注文が成立し得るため「イベントごと」が合います。

なお、カウント方法を後から変更しても、過去のデータは再計算されません。変更した日から数え方が変わるため、期間をまたいだ比較をするときは変更日を記録しておきます。

手順4. テストして確認する

実際にフォームから送信し、翌日にGA4で記録されているかを確認します。リアルタイムレポートであれば、その場で確認できます。この確認をしないまま運用を始めると、記録されていないことに数か月気づかない状態が起こります。

よくある4つの間違い

間違い1. そもそも指定していない

最も多い状態です。GA4を導入すると、purchase が最初からキーイベントとして登録されています。ECサイトでない場合、このイベントは一度も発生しないため、「キーイベントは設定済み」に見えて、実際の数値は0のままになります。

確認方法は、管理画面のキーイベント一覧を開き、そこに並んでいるイベント名が実際に発生しているかを見ることです。イベントレポートに出てこない名前だけが並んでいる場合、この状態です。

間違い2. 1件の成果を複数のイベントで数えている

送信ボタンのクリック、フォームの送信完了、完了ページの表示。この3つをすべてキーイベントにすると、1件の問い合わせがキーイベント3件として数えられます。CVRは実際の3倍に見えます。

**1つの成果に対して、キーイベントは1つに絞ります。**どれを選ぶか迷った場合は、最も後段のもの(完了ページの表示、または送信完了イベント)にします。

間違い3. 到達をキーイベントにしている

CTAのクリック、フォームページの表示、電話番号のタップなどをキーイベントに含めると、数値は大きく見えますが、成果とは対応しません。これらは通過率を測るための通常のイベントとして扱い、キーイベントとは分けます。段階ごとの数値の使い方はCVRとはで解説しています。

間違い4. 営業目的の送信を分けていない

問い合わせフォームには、営業目的の送信が届きます。これをそのまま成果として数えると、GA4上の数値は増えるのに商談は増えない、という食い違いが起こります。

GA4だけで営業目的の送信を除くのは難しいため、社内の受信記録で「有効な問い合わせ」を別に数え、GA4の数値と突き合わせる運用にします。当社が支援したBtoBサイトでは、営業目的の送信を除いた有効なお問い合わせで集計し、支援開始から9か月時点でお問い合わせ率が約1.4%から約2.3%、有効なお問い合わせが前年同月比77%増(39件→69件)になりました。自然検索の流入はほぼ横ばいです(出典: 当社支援先の実測)。

設定したあとに見る指標

キーイベントを指定すると、次の指標が使えるようになります。

  • キーイベント数: 期間内に発生した成果の件数
  • セッションのキーイベント率: セッション数に対する割合。いわゆるCVR
  • 流入元別のキーイベント数: どのチャネルが成果につながったか

3つ目が、施策の判断に最も使われます。検索・広告・SNSのどこから来た人が問い合わせに至ったかが分かるため、費用配分の根拠になります。

AI検索(ChatGPTなど)経由の流入を分けて見たい場合は、参照元をもとに分類します。手順はGA4でAI検索経由の流入を計測する方法にまとめています。当社支援先(住宅設備EC)では、AI検索経由の問い合わせ率が自然検索の3.2倍でした(出典: 同社のGA4データ1年分の実測・2026年6月)。

設定を確認する手順

すでに運用しているサイトで、設定が正しいかを確認する手順です。

  1. キーイベント一覧を開く: 並んでいるイベント名を書き出す
  2. イベントレポートと突き合わせる: 書き出した名前が、実際に発生しているか確認する
  3. 1件の成果に何件のキーイベントが対応するか数える: フォームを1回送信し、キーイベント数がいくつ増えるかを見る。1を超えていたら二重計上
  4. カウント方法を確認する: 問い合わせ系が「イベントごと」になっていないか
  5. 社内の受信件数と突き合わせる: GA4の数値と、実際に届いた件数の差を確認する

5番目で差が出た場合、原因は営業目的の送信か、記録の欠落のどちらかです。**GA4の数値のほうが少ない場合は、記録の欠落を疑います。**送信は届いているのにGA4に出ていない状態は、タグの設置漏れや、送信後の画面遷移の仕様変更で起こります。

よくある質問

「コンバージョン」と「キーイベント」は違うものですか。

同じものです。2024年にGA4での呼び名が「コンバージョン」から「キーイベント」に変わりました。ただし、Google広告側では引き続き「コンバージョン」の語が使われており、広告の最適化に使うかどうかは別の設定になります。GA4でキーイベントに指定しただけでは、広告の入札には使われません。

キーイベントはいくつまで設定できますか。

1つのプロパティあたり30件までです。ただし、実際に30件も指定すべきではありません。成果に直結するものだけに絞らないと、どの数値を見て判断すればよいか分からなくなります。

過去のデータにさかのぼって適用されますか。

されません。キーイベントに指定した日以降のデータから計算されます。過去にさかのぼって成果を数えたい場合は、探索レポートで該当イベントの発生回数を確認する形になります。

設定したのに数値が0のままです。

3つを順に確認してください。①指定したイベント名がイベントレポートに存在するか(表記の揺れがないか)、②実際にそのイベントが発生する操作をしたか、③24〜48時間経過しているか。すべて満たしていて0の場合は、タグ側でイベントが送られていない可能性があります。

まとめ

  • キーイベントは、GA4で成果として数えるイベント。指定しないとキーイベント数もCVRも0のまま
  • 指定するのは「増えたら売上または商談が増えたと言い切れるもの」だけ。CTAのクリックや入力開始は含めない
  • 問い合わせ系のカウント方法は「セッションごと」。二重送信を重複して数えないため
  • 実際に多い間違いは、未設定・二重計上・到達を成果にする・営業目的の送信を分けない、の4つ
  • 設定後は必ずテスト送信し、社内の受信件数と突き合わせて差を確認する

自社で進める場合は、キーイベント一覧を開き、並んでいる名前が実際に発生しているかの確認から始めてください。設定の確認や、二重計上の切り分けから依頼したい場合は、お問い合わせからご相談いただけます。ご相談は無料です。支援内容はデータ分析・計測設計に、CVRの改善はCVR改善・LPO・EFOにまとめています。

まずはご相談ください

「何から手をつけるべきか分からない」という段階でも構いません。現状をうかがい、進め方のご提案から始めます。ご相談は無料です。営業目的の連絡は行いません。

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