LPOとEFOの違い。どちらから着手するかの判断基準

執筆: 株式会社センダー(AI・データを活用したマーケティング支援)

LPO(ランディングページ最適化)は、訪問者が最初に着地するページの構成・訴求・導線を改善することです。EFO(入力フォーム最適化)は、入力フォームの項目・順序・エラー表示を改善することです。違いは対象範囲で、LPOは「フォームにたどり着くまで」、EFOは「フォームに着いてから送信するまで」を扱います。どちらから着手するかは、フォームへの到達率を測ってから決めます。2026年8月時点の情報です。

LPOとEFOの対象範囲

訪問から問い合わせ・購入までの流れを分けると、それぞれが担当する範囲がはっきりします。

LPOEFO
対象着地したページ全体入力フォーム
扱う範囲訪問 → フォームへの到達フォーム表示 → 送信完了
主な指標直帰の割合、スクロール到達率、CTAのクリック率、フォーム到達率フォーム表示数に対する送信数、入力途中の離脱率、エラー発生率
手を入れる箇所見出し、訴求、掲載順、CTAの文言と位置、掲載する情報の過不足入力項目数、項目の並び、入力形式、エラー表示、送信ボタン
効果が出るまで中期(内容の作り直しを伴う場合が多い)短期(実装後すぐ数値に出る)

呼び名は違いますが、目的はどちらも同じで、CVR(コンバージョン率)を上げることです。CVRの計算方法と、改善全体の進め方はCVRとはで解説しています。

ラッコキーワードのデータ(2026年8月時点)をもとにした当社調査では、月間検索数は「LPO」が2,400、「EFO」が1,900、「LPOツール」が260、「EFOツール」が390でした。手段の名前で調べる人が一定数いる一方、ツール名での検索はその1割程度にとどまります。

どちらから着手するかの判断基準

先に決めるのは順番であって、どちらが優れているかではありません。判断の材料は1つ、フォームへの到達率です。

手順1: フォーム表示数を計測する

フォームのページ(またはフォーム部分の表示)が何回表示されたかを計測します。GA4であれば、フォームページの表示をイベントとして記録します。この数値が取れていないと、以降の判断ができません。

手順2: 到達率と送信率を出す

次の2つを計算します。

フォーム到達率(%) = フォーム表示数 ÷ セッション数 × 100
フォーム送信率(%) = 送信数 ÷ フォーム表示数 × 100

手順3: 低いほうから着手する

  • 到達率が低い(フォームまでたどり着いていない)→ LPOから
  • 到達率は高いが送信率が低い(フォームで止まっている)→ EFOから

当社が支援した採用LPでは、広告費をかけずに公開した31日間で488人が訪問し、43.6%がエントリーフォームへ到達しました(出典: 当社支援先の実測)。この数値を単独で計測しておくと、応募が少ないときに、原因がLPの内容にあるのかフォームにあるのかを切り分けられます。

到達率も送信率も両方低い場合は、影響する人数が多いLPOを先に進めます。フォームまで来る人が少ない状態でEFOを改善しても、効果を受け取る人数が限られるためです。

LPOの進め方

検索意図とページ内容のずれを確認する

まず、そのページに来ている人が何を探しているかを確認します。Search Consoleで、そのページが表示されている検索キーワードを見ます。表示回数が多いキーワードと、ページに書いてある内容がずれている場合、訪問者は求めている情報を見つけられずに離脱します。

冒頭で「何の会社か、何ができるか」を示す

訪問者は、ページを開いた直後に読み進めるかどうかを判断します。冒頭に、扱っている商品・サービスと、訪問者の課題への対応が書かれているかを確認します。会社の沿革や理念を冒頭に置くと、判断に必要な情報が後ろに追いやられます。

掲載順を、判断に必要な順に並べ替える

BtoB(法人向け)であれば、対応範囲、進め方、費用の考え方、実績の順に必要とされることが多くあります。掲載する情報を増やすより、すでに載っている情報の順番を変えるほうが、短期間で試せます

CTAの位置と文言を見直す

CTA(行動を促すボタン・リンク)は、訪問者が行動しようと思った時点で視界に入る必要があります。ページ末尾に1つだけの構成では、途中で意思が固まった人が探すことになります。文言は「送信」「クリック」ではなく、その先で何が起きるかを示します。

掲載していない情報がないか確認する

問い合わせ前に知りたいことが書かれていないと、判断を保留されます。費用の目安、対応できる範囲、対応できない範囲、進め方の流れ、問い合わせ後の連絡方法などが該当します。「問い合わせないと分からない」状態を減らすほど、到達率は上がります。

EFOの進め方

入力項目を減らす

入力項目は、その場で必要なものだけに絞ります。判断の基準は「この項目がないと初回の返信ができないか」です。返信後のやり取りで確認できる項目は、フォームから外します。

必須と任意を明示する

どれが必須か分からないフォームでは、入力の途中で手が止まります。必須項目には明示的な表示を付け、任意項目にはその旨を書きます。

入力形式の制約を緩める

電話番号のハイフン有無、全角と半角の指定、郵便番号の分割入力などは、入力エラーの主な発生源です。入力側に形式を守らせるのではなく、受け取る側で整える設計にすると、エラーが減ります。

エラー表示を、その場で分かる形にする

送信ボタンを押してから初めてエラーが出て、しかもどの項目が原因か分からない、という状態は離脱につながります。項目ごとに、入力を終えた時点で表示します。

送信後に何が起きるかを書く

送信ボタンの近くに、返信までの目安や連絡手段を書きます。送信後の見通しが立たない状態は、送信をためらう理由になります。

迷惑送信への対策と、入力のしやすさを両立させる

営業目的の自動送信を防ぐ仕組みは必要ですが、利用者に読みにくい文字の入力を求める方式は、正規の訪問者の離脱も増やします。多くの場合はクリック不要で判定できる方式を選べます。

効果の測り方

LPO・EFOのどちらも、着手前の数値を記録してから始めます。記録しておく数値は次の4つです。

  1. セッション数
  2. フォーム表示数
  3. 送信数
  4. 有効な問い合わせ数(営業目的の送信を除いた数)

4つ目を分けて数える理由は、フォームの項目を減らすと営業目的の送信も増えやすいためです。送信数だけを見ると改善したように見えて、商談につながる件数は変わっていない、という食い違いが起こります。

当社が支援したBtoBサイトでは、営業目的の送信を除いた「有効なお問い合わせ」で集計し、支援開始から9か月時点でお問い合わせ率が約1.4%から約2.3%、有効なお問い合わせが前年同月比77%増(39件→69件)になりました。自然検索の流入はほぼ横ばいです(出典: 当社支援先の実測)。

スマートフォンで必ず確認する5点

パソコンの画面では問題がなくても、スマートフォンで送信できない状態は実際に起こります。次の5点は、実機で確認します。

  1. 送信ボタンがキーボードに隠れないか: 入力欄を選ぶとソフトウェアキーボードが立ち上がり、画面下部のボタンが隠れることがあります
  2. 入力欄をタップしたときに画面が拡大しすぎないか: 文字サイズの指定によっては、拡大されたまま戻らず、他の項目が見えなくなります
  3. 選択式の項目が押しやすいか: 項目が小さく詰まっていると、隣を押してしまいます
  4. エラーの表示が画面内に出るか: エラー文が画面外にあると、なぜ送信できないのか分かりません
  5. 戻る操作で入力内容が消えないか: 確認画面から戻ったときに入力が消えると、多くの人はそこで離脱します

確認は、実際のスマートフォンで最後まで送信してみるのが確実です。開発用の画面幅を変える機能では、キーボードの挙動と実際のタップ感は再現されません。

よくある改善の失敗

失敗1. 情報を足し続けて長くなる

「これも書いたほうが親切だ」と足していくと、ページが長くなり、判断に必要な情報が埋もれます。追加する前に、すでにある情報の順番を変えるだけで解決しないかを先に検討します。

失敗2. フォームの項目を減らしすぎる

項目を減らすと送信数は増えますが、営業目的の送信も増えます。有効な問い合わせ数で確認せずに項目を削り続けると、送信数だけが増えて商談は変わらない状態になります。

失敗3. 見た目の刷新を改善と呼ぶ

デザインを新しくすると変わった実感はありますが、CVRが上がるとは限りません。着手前の数値を記録していないと、良くなったのか悪くなったのかを判定できません。

失敗4. 訪問数が足りないままA/Bテストを回す

判断に足る訪問数がないページでテストを回すと、偶然の差を効果と読み違えます。訪問が少ないうちは、不具合の解消と、掲載していない情報の追加を優先します。

失敗5. 1回で終わらせる

改善は1回で終わるものではありません。着手前の数値を記録し、変更し、数値を確認し、次の箇所を決める、という繰り返しになります。1回の変更で目標に届かなかったことをもって、施策そのものを止める判断をしないでください。

よくある質問

LPOツール・EFOツールは導入すべきですか。

ツールの導入前に、フォーム到達率と送信率が計測できているかを確認してください。数値が取れていない状態でツールを入れても、改善したかどうかを判断できません。また、A/Bテスト機能を使う場合は、判断に足る訪問数があるかも確認が必要です。月間の訪問が数十件のページでは、テストの結果が偶然と区別できません。

LPOとEFOを同時に進めてもよいですか。

進められますが、同じ期間に両方を変更すると、どちらの効果かを分けられません。数値で判断したい場合は、片方ずつ、期間を分けて実施します。明らかな不具合(送信できない、スマートフォンで表示が崩れる)の修正は、切り分けを待たずに進めて構いません。

フォームの項目を減らすと、営業担当の手間が増えませんか。

増える場合があります。初回のやり取りで確認する内容が増えるためです。判断の材料は、フォームで聞いて件数が減ることと、返信で聞いて手間が増えることの比較になります。実際に減らして計測し、有効な問い合わせ数がどう動いたかで決めるのが確実です。

まとめ

  • LPOは「フォームにたどり着くまで」、EFOは「フォームに着いてから送信するまで」を扱う
  • どちらから着手するかは、フォーム到達率とフォーム送信率を計算し、低いほうから決める
  • 両方低い場合は、影響する人数が多いLPOを先に進める
  • 効果は、着手前のセッション数・フォーム表示数・送信数・有効な問い合わせ数を記録してから測る
  • 送信数だけで判断しない。営業目的の送信を除いた数で比較する

自社で進める場合は、フォーム表示数の計測から始めてください。計測が入っていない、または数値は取れているが次に直す箇所を決められない場合は、お問い合わせからご相談いただけます。支援内容はCVR改善・LPO・EFOに、実際に担当した改善の内容は実績にまとめています。

まずはご相談ください

「何から手をつけるべきか分からない」という段階でも構いません。現状をうかがい、進め方のご提案から始めます。ご相談は無料です。営業目的の連絡は行いません。

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