ChatGPT広告の効果測定。コンバージョン設定とGA4での確認手順
執筆: 株式会社センダー
ChatGPT広告の効果は3つの場所で確認します。広告の表示とクリックは広告マネージャーのレポートで確認できます。成果(コンバージョン)はOpenAIピクセルとコンバージョンAPIで測定します。広告をクリックした訪問者のサイト内の行動はGA4で確認します。
出稿できる業種と法人であることを前提にしています。出稿の条件と手順はChatGPT広告の出稿手順をご覧ください。2026年10月時点の情報です。
効果測定の要点
OpenAIのヘルプセンター(2026年10月17日閲覧)の説明にもとづくと、効果測定の仕組みは次の3つです。
| 見たいこと | 使うもの |
|---|---|
| 表示回数、クリック数、広告費 | 広告マネージャーのレポート |
| 問い合わせや購入などの成果の件数 | OpenAIピクセル、コンバージョンAPI |
| 広告をクリックした訪問者のサイト内の行動 | GA4と、リンク先URLのUTMパラメータ |
3つの数値は数える対象と方法が異なり、同じ値になりません。理由は後の章で説明します。広告費は広告マネージャーの数値、サイト内の行動はGA4の数値を使います。
目的を「コンバージョン」にしたキャンペーンの課金は、クリックまたは表示回数に対して発生します。コンバージョン1件ごとの課金ではないため、コンバージョンが0件の期間にも広告費が発生します。課金方式と金額はChatGPT広告の費用にまとめています。
広告マネージャーで確認できる指標
広告マネージャーのレポートで確認できる指標は、次の7つです。
| 指標 | 意味 |
|---|---|
| インプレッション | 広告が表示された回数 |
| クリック | 広告がクリックされた回数。GA4のセッション数とは数える単位が異なります |
| 広告費 | 配信で発生した費用 |
| CTR | クリック数をインプレッションで割った率 |
| 平均CPC | 広告費をクリック数で割った、1クリックあたりの平均費用 |
| 平均CPM | 1,000回表示あたりの平均費用 |
| コンバージョン | OpenAIピクセルとコンバージョンAPIで送られた成果の件数。設定がないと数えられません |
OpenAIヘルプセンターによると、インプレッションなどの指標は約15分ごとに更新されます。広告費は7〜8時間遅れて反映されることがあります。広告費の反映前に平均CPCや1件あたりの獲得費用を計算すると、実際より低い値になります。日単位で比較するときは前日以前の数値を使います。
コンバージョン測定を設定する
広告をクリックした訪問者が行う成果をコンバージョンと呼びます。問い合わせフォームの送信完了や購入の完了が該当します。広告マネージャーにコンバージョンを表示するには、サイトから成果を送る設定が必要です。OpenAIヘルプセンターの「コンバージョン測定」では、OpenAIピクセルとコンバージョンAPIが案内されています。
設定の流れ
- 成果の定義を決めます。GA4のキーイベントと同じ定義にそろえると、数値に差が出たときに原因を調べやすくなります。設定はGA4のキーイベントとはで説明しています
- 広告マネージャーで、コンバージョンのデータソースを作成します
- OpenAIピクセルのタグをサイトに設置し、手順1の成果が起きたときにイベントが送られるようにします
- 必要に応じて、コンバージョンAPIで成果を送ります。ブラウザを経由せず、自社のサーバーなどから送る方法です
- 両方を併用するときは同じ成果に同じイベントIDを付けます。OpenAIは同じイベントIDの成果を重複排除し、1件として数えると説明しています
- 配信の前に、広告マネージャーでイベントが届いていることを確認します
ピクセルの設置方法と送れるイベントの種類はヘルプセンターの記載に従います。
クリック参照(oppref)を保持する
広告がクリックされると、リンク先のURLにクリック参照のパラメータ「oppref」が付きます。リンク先が別のURLへ転送(リダイレクト)される場合は、転送後のURLにも oppref を引き継ぎます。引き継がれないと、広告のクリックとコンバージョンを結び付けられないおそれがあります(根拠: oppref が広告のクリックを識別する情報であるため)。
転送の例はhttpからhttpsへの転送とwwwありなしの統一です。「?check=1」のような任意のパラメータをランディングページのURLに付けて開き、転送後も残るかを確認します。
同意とプライバシー
OpenAIピクセルは訪問者の行動を広告マネージャーに送ります。送信するデータと同意の取り扱いはOpenAIヘルプセンターの説明の範囲で設定します。同意の取得や個人情報に関する法的な判断はこの記事の対象外です。プライバシーポリシーと同意バナーへの反映は法務の担当者または専門家に確認してください。
GA4でChatGPT広告からの流入を分ける
リンク先URLにUTMパラメータを付けると、GA4で広告経由の流入を分けられます。OpenAIヘルプセンターによると、リンク先URLにはUTMなどのパラメータを付けられ、クリック時も保持されます。UTMは流入元や広告の名前をURLに書き込むパラメータです。
UTMの付け方
URLの例を示します。値は当社の推奨例であり、OpenAIが指定した値ではありません。
https://example.com/lp/?utm_source=chatgpt&utm_medium=cpc&utm_campaign=2026-10_service-a&utm_content=group-1
utm_sourceはGA4の「セッションの参照元」に、utm_mediumは「セッションのメディア」に記録されます。「セッションのキャンペーン」にはutm_campaignが記録されます。utm_contentは広告または広告グループの区別に使います。名前の付け方は自社で決め、すべての広告のURLで統一します。utm_mediumの「cpc」は、有料広告を示す値として一般に使われます。課金方式がCPMのキャンペーンにも、同じ値を付けます。
メディアが「cpc」のセッションを除外する条件を、自然な流入の集計に加えてください。GA4でAI検索経由の流入を計測する方法で正規表現を紹介しています。この正規表現はセッションの参照元に「chatgpt」や「openai」を含むセッションを自然な流入として集計します。上の例のutm_sourceは「chatgpt」であるため、広告経由のセッションもこの正規表現に一致します。除外する条件を加えないと、広告経由のセッションが自然な流入の集計に混ざります。
自然な流入との違い
| 回答の下の広告をクリック(広告経由) | 回答の中のリンクをクリック(自然な流入) | |
|---|---|---|
| 参照元とメディア | UTMの値(例: chatgpt、cpc) | chatgpt.com など。メディアは多くの場合 referral |
| 集計の方法 | 参照元が「chatgpt」、メディアが「cpc」のセッションに絞る | 上の正規表現で絞り、メディアが「cpc」のセッションを除外する |
広告はChatGPTの回答に影響しません(OpenAIヘルプセンター)。広告経由の成果と自然な流入の成果は別々に集計します。
GA4での確認手順
- 広告のリンク先URLにUTMを付けて、広告を作成します
- 配信が始まった後、GA4の「探索」で空白の探索を作成します。ディメンションに「セッションの参照元」「セッションのメディア」「セッションのキャンペーン」を追加します。指標には「セッション」と問い合わせ完了のキーイベントを追加します
- フィルタで、参照元が「chatgpt」、メディアが「cpc」のセッションに絞ります。他の有料広告にも「cpc」を使っている場合は、参照元の条件を外さないでください
- 広告マネージャーのクリック数とGA4のセッション数を比べます。クリックは広告が押された回数、セッションはGA4が計測できた訪問の回数で、数える単位が異なるため同じ値にはなりません
OpenAIヘルプセンターの「GA4 の接続」に、広告マネージャーとGA4を接続する方法の説明があります。2026年10月17日時点で、この接続機能は先行アクセスのベータ版として案内されています。接続しない場合でも、UTMを付ければGA4に広告経由の流入を記録できます。
広告マネージャーとGA4の数値が一致しない理由
広告マネージャーのコンバージョン数とGA4のキーイベント数は、一致しません。OpenAIヘルプセンターは差が出る理由として次の6つを挙げています。
| 理由 | 内容 | 確認すること |
|---|---|---|
| アトリビューションの方法と期間 | 成果をどの広告に結び付けるかの方法と、さかのぼる期間が異なります | 両方のヘルプで確認します |
| タイムゾーンと日付の区切り | 日付が変わる時刻が異なると、日別の数値が一致しません。広告アカウントのタイムゾーンは作成後に変更できません | 広告アカウントとGA4のタイムゾーンを確認します |
| ブラウザ・同意・ストレージの条件 | ブラウザの設定、同意の有無、Cookieなどの保存領域の利用可否で、計測できる行動が異なります | 同意バナーの設定と、タグが動作する条件を確認します |
| 重複排除 | 同じ成果に同じイベントIDが付いていないと、重複して数えられます | 両方の送信にイベントIDがあるか確認します |
| キャンペーンとコンバージョンイベントの設定 | 成果として数えるイベントや対象のキャンペーンが2つの仕組みで異なると、件数が一致しません | 広告マネージャーのコンバージョンイベントと、GA4のキーイベントの定義をそろえます |
| モデル化コンバージョン | 計測できなかった成果を統計的に推定した値で、サイトで実際に記録された件数と一致しません | 件数に推定値が含まれるかをヘルプセンターで確認します |
差が出ること自体は異常ではありません。差が急に広がったら、タグの変更、サイトの改修、同意バナーの変更の有無を調べます。
評価の進め方
ChatGPT広告は初期段階のため、業種やキャンペーンの種類ごとのパフォーマンスの基準はまだありません(OpenAIヘルプセンター「よくある質問」)。そのため、他社の事例や業界平均を目標にせず、自社の他の広告や集客経路と比較して評価します。
- 期間を決めます。配信の前に評価期間を決め、起点は配信を開始した日にします。広告文や予算を大きく変更したら、変更した日を記録します
- 1件あたりの獲得費用と問い合わせ率を出します。獲得費用は広告費を問い合わせ件数で割った値、問い合わせ率は問い合わせ件数をクリック数で割った値です。広告費の反映が遅れるため、評価期間の終了日の翌日以降に集計し、問い合わせ件数は自社の受付記録と照合します
- 他の経路と比べます。自社が使っている他の有料広告や自然検索の獲得費用と問い合わせ率を、同じ期間・同じ定義の問い合わせで並べます
- 続けるか止めるかを決めます。獲得費用の上限は問い合わせ1件から見込める粗利から決め、配信の前に書面に残します。評価期間の終了時点で上限を上回っていれば停止します
インプレッションとCTRは広告の見直しに使う指標です。続けるか止めるかの判断には問い合わせ件数と獲得費用を使います。
よくある質問
広告マネージャーとGA4でコンバージョン数が違うのは異常ですか。
異常とは限りません。前の章の6つの理由により、2つの数値は一致しません。期間、タイムゾーン、成果の定義をそろえたうえで、自社の受付記録の件数と照合してください。
GA4と連携できますか。
OpenAIヘルプセンターに接続の説明があり、接続機能は2026年10月17日時点で先行アクセスのベータ版です。接続しない場合でも、UTMを付ければGA4に広告経由の流入を記録できます。
電話の問い合わせはどう数えますか。
この記事では電話の問い合わせを広告と自動で結び付ける機能は扱いません。一般的な方法として、受付時に何を見て電話したかを聞く運用があります。回答は「ChatGPTの広告」「ChatGPTの回答内のリンク」「その他」などの選択肢で記録します。お客様が覚えていない場合もあるため、この件数は確認できた分として扱います。
サイトの電話番号リンクのクリックをGA4のキーイベントにしている場合、その件数はGA4に表示されます。ただし、この件数はクリックの回数であり、通話が成立した件数を示しません。
まとめ
- 広告マネージャーで、インプレッション、クリック、広告費、CTR、平均CPC、平均CPM、コンバージョンを確認します
- コンバージョンはOpenAIピクセルとコンバージョンAPIで測定します。併用するときは同じイベントIDを付け、リダイレクトが起きる場合もクリック参照(oppref)を引き継ぎます
- UTMを使い、GA4で広告経由の流入を分けます。当社の推奨例はutm_sourceが「chatgpt」、utm_mediumが「cpc」です。自然な流入を集計するとき、メディアが「cpc」のセッションを除外します
- 評価は配信の前に期間と止める基準を決め、自社の他の経路と比較します
自社で進める場合、問い合わせ完了をキーイベントに設定し、広告のリンク先URLにUTMを付けるところから始めてください。計測の設計から相談したい場合、ChatGPT広告運用とデータ分析・計測設計をご覧ください。ご相談はお問い合わせから受け付けています。



